税務・会計情報

平成28年度税制改正大綱

税制改正大綱が発表されましたが、このサイトでも大きな改正と思われるものを下記にまとめてみました。

<個人所得課税>
① 空き家を売却した際の譲渡所得の特別控除の導入
・相続により生じた空き家であって旧耐震基準しか満たしていないものに関し、相続人が必要な耐震改修又は除却を行った上で家屋又は土地を売却した場合の譲渡所得について特別控除(3,000 万円)を導入。
② 三世代同居に対応した住宅リフォームに係る税額控除制度の導入
・三世代同居に対応した住宅リフォームに関し、借入金を利用してリフォームを行った場合や自己資金でリフォームを行った場合の税額控除制度を導入(借入金:住宅借入金等の年末残高の1~2%、自己資金:標準的な工事費用相当額の10%)。

<法人課税>
① 法人税率の引下げ
          平成 27 年度 ⇒ 平成 28・29 年度 ⇒ 平成 30 年度
法人税率       23.9%       23.4%        23.2%
法人事業税所得割 6.0%         3.6%        3.6%
法人実効税率    32.1%       29.9%        29.7%

② 課税ベースの拡大等:
・減価償却の見直し(建物附属設備・構築物の償却方法を定額法に一本化)
・欠損金繰越控除の更なる見直し(大法人の控除限度 平成28年度:所得の 65%⇒60%、平成 29年度:所得の50%⇒55%)
・法人事業税の外形標準課税のる拡大
・生産性向上設備投資促進税制の縮減・廃止(現行:即時償却等⇒平成28年度:特別償却率50%等⇒平成29年度:廃止)
・環境関連投資促進税制の見直し(売電用の太陽光発電設備の除外等)
・雇用促進税制の見直し(対象地域・対象雇用者の限定)等
③ 地方法人課税の偏在是正(平成29年度~)
・法人住民税法人税割の税率の引下げ及び地方法人税の税率の引上げ
・地方法人特別税及び地方法人特別譲与税の廃止・法人事業税交付金の創設
④ 地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)の創設
・地域再生法の改正を前提に、地方公共団体の行う同法の認定計画に記載された一定の事業に関連する寄附金を支出した場合の税額控除を創設

<消費課税>
① 消費税の軽減税率制度の導入
・平成29年4月から軽減税率制度を導入。
・対象品目:①酒類及び外食を除く飲食料品、②新聞の定期購読料
・軽減税率は8%(国分:6.24%、地方分:1.76%)
・平成33年4月から適格請求書等保存方式を導入。

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