税務・会計情報

申告が必要な様々な所得

今日から確定申告の受け付けが始まり、いよいよ会計事務所は本格的な申告シーズンに突入します。会計事務所の繁忙期は、12月の年末調整からスタートし、3月の確定申告、5月の3月決算法人の申告と続きます。寒い冬の時期、事務所にこもって作業をすることが多くなりますので、気が付くともう春といった感じでしょうか。

さて、確定申告をする必要がある所得には様々なものがあります。区分だけでも、給与所得、不動産所得等10区分を数えます。その中で、申告のし忘れが多く、後日税務署からの連絡で気づくものの中に下記のようなものがあります。

・生命保険金等の満期・解約による収入
   保険料の負担者本人が満期保険金を一度に受領した場合には、この所得は、原則として一時所得になります。この場合の課税所得は次の算式で計算されます。

   一時所得の金額    = 満期保険金等-(支払保険料総額-剰余金)-50万円
   課税の対象となる金額 = 一時所得の金額 × 1/2

   つまり、満期・解約等の収入から支払済み保険料総額+50万円を差し引いた金額を半分にして課税対象額とします。
なお、1か所からの給与所得以外の収入が満期保険金の受領などの一時所得のみの場合で、一時所得の金額を1/2にした金額(課税対象額)が20万円を超えない場合は確定申告をする必要がありません。


・金地金等の売却による収入
   給与所得者などが持っている金地金を売却した場合の所得は、原則、譲渡所得として課税されます。この場合、土地等の譲渡による収入と異なり、給料など他の所得と合わせて総合課税の対象になります。
譲渡所得の金額は、次のように計算します。

(1) 所有期間 5年超の場合
   譲渡益          = 売却金額 -(取得価額+売却費用)
   譲渡所得の金額      = 譲渡益 - 50万円 
   課税される譲渡所得の金額 = 譲渡所得の金額 × 1/2 


(2) 所有期間 5年以内の場合
   譲渡益          = 売却金額 -(取得価額+売却費用)
   課税される譲渡所得の金額 = 譲渡益 - 50万円 

上記計算式で算出された額を、給与、年金等他の所得と合算し税額を計算します。


  本来申告すべき所得を後日申告した場合には、過少申告加算税等のペナルティがかかる可能性があります。その年に生じた収入で確定申告すべきものについては、無駄な税金を払わないためにも正しく申告するよう注意してください。


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